人生の余り道  (吹矢を楽しむ)

第16回涸沼杯に参加して


第16回涸沼杯が11月14日(月)に実施された。コロナ禍がなければ年に3〜4回開かれていたものが、昨年11月以来1年ぶりの開催となった。「いば旅あんしん割」を適用するために対象範囲が茨城県内に限られており、結局37名の参加であった。


皆さんとても楽しみにしていたようで、吹矢仲間と顔を合わせて旧交を温めることができた。試合会場はテント式の建物でとても明るく、的が良く見えて吹き易い。久し振りの対外試合のため、緊張感で身の引き締まる思いがした。


試矢3本を吹いたが確信が持てぬまま本番に入り、第1ラウンドは1、2本が5点圏、違和感を持ちつつも後は7点で合計31点。第2ラウンド満点。第3ラウンドの1、2本は7点圏、ところが3本目が下の3点圏に中ってしまった。


例え外しても外した理由を一瞬のうちに判断して、次の矢を入れるときには新たな気持ちで吹く練習を積んでいたはずだった。しかし、なぜ外れたのか全く見当がつかず、混乱してしまった。


頭の中は「もう外せない」との思いで一杯。 続く4本目は上の5点圏。 我を忘れて吹いた最後の矢は下の1点圏だった。審判から気の毒そうに「23点」と告げられた。万事休す。茫然自失の顔に、吹き終わって付けたマスクが、この時ほど有難かったことはない。


あの時は、念仏のように必ず唱える「いつもどうり」の言葉も頭に浮かばず、混乱し我を忘れていた。これまでの練習が何も生かされていない。


次の立ち順までの約20分、失敗したことは考えず、他の選手の様子を見ることもなく、目を閉じて静かに順番を待った。その後は33点、満点の35点、33点となり合計190点。目標とした「200点以上」にはほど遠かった。


準優勝となり、賞品として涸沼特産のシジミ1.5キロを頂き、「いば割」の土産購入券3,000円分を使って更に2.5キロのシジミを買った。大量4キロのシジミを土産に帰宅、家内にとても喜ばれた。


2週間後の11月29日(火)に全日本選手権大会がある。この涸沼大会を練習試合に位置付けて励んでいたが、全く自信につながる成果は得られなかった。しかし、この混乱が良い薬に転化できるように、残された時間を淡々と、無心に、集中して練習するしかない。


inserted by FC2 system inserted by FC2 system