人生の余り道  (吹矢を楽しむ)

環境を変えて練習する

自宅や支部練習では、いつも同じ環境で練習しているので、力むことなく淡々と吹くことができ、それなりの結果が出せている。しかし、試合など緊張する場所ではどうしても普段通りの結果を出すことができず、6ラウンド制で1回もパーフェクトがでないこともあるため、環境を変えて練習する必要性を強く感じていた。


そんな時に、ある吹矢の名手に藤沢市のある支部が実施している大会に誘われた。この大会は、支部の練習会に青柳杯や全日本選手権大会で優勝する強者が何人も加わって月に1回行われているもので、ぬるま湯のような現状を打破する切っ掛けになればと思い、昨年暮れから通っている。


異なる環境の中で面識のない人達に混じって練習することは、とても良い刺激になっている。できるだけ実のあるものにするため、参考になったこと、反省する点など気づいたことをメモしている。それを列挙すると以下の通りであり、同じことが何度も書かれているものもある。


・一定の力で吹け。そのためには吸い込む息の量を一定に。

・外した次の矢で余計な修正はするな。狙いを下げると、意識も下がっているので2重に外れる。

・息を丹田に落としてゆっくり狙え。吹き急ぐな。

・的にとらわれるな。筒先に焦点を合わせろ。

・迷うな、自分を信じろ、自信を持て。

・練習通りにやれ。


吹矢の原理は極めて単純で、「同じところを狙い、同じ力で吹く」ことに尽きる。しかし、射撃や弓道の「火薬や弓の反発力」を利用する競技と異なって「人力」で矢を飛ばすので、とても繊細な面を持っている。常に意識して修正するよう心掛けているが、納得する矢を飛ばせることが少ない。まだまだ練習が十分ではないということだ。


ところで、基本動作の6番目「吹く」について、審査における判断基準が『1・2・3のタイミングで、短く一気に吹く。5秒程度以内であれば可』となっている。私の場合、筒をくわえてから丹田に息を落として狙いに入るまでに2〜3秒かかっている。「5秒」がどこから始まるのかわからないので気になり、吹き急いで狙いが疎かになる傾向があった。上記のメモのようにゆっくり狙うように心がけているが、常にこのことが気になっていた。


先日の上記大会で、ある方から「狙う時間が短いけど、どのように狙っているのですか?」と質問を受けた。私にとっては、この方が感じたままを述べてくれた「狙うのが短い」との言葉がとても良いヒントになった。ゆっくり狙っているつもりが、他の人が見るとまだ早いのだ。これまでのモヤモヤ感がスッと消えてとても良い示唆を貰った気がした。


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