人生の余り道  (吹矢を楽しむ)

全日本選手権大会と悔いの残る第3位


11月12日に墨田区総合体育館で「第4回スポーツ吹矢全日本選手権大会」が行われた。年2回行われる全国大会の後段に当たる大会で、本年の対外試合の最後になる。本大会からいくつかの点で変更がある。まず参加者は今年行われた地方大会の優勝者が選抜選手として優先され、残余を900名になるまで公募する。私の場合は7月に行われた青柳杯で優勝したが、地方大会ではないので選抜の対象にはならないという。


結局参加者総数は約990名、これが男女別に10メートルと8メートルのクラスに分かれ、加えて今年新設された80歳以上の部の合計5つのクラスで競技が行われる。男子10メートルが最も参加者が多く約半数の464名であった。競技のやり方も若干変更され、これまでの4ラウンド制が変わって6ラウンドで予選が戦われることになり、各クラス上位3名が決勝戦に進出する。従来の8名に比較すれば3名はかなりの狭き門となる。私は196点が「足きり点」になるだろうと予想していた。競技時間が長くなったので昼食休憩がなくなり、10個のグループが次々と立ち位置に進む。上階の待機位置から立ち位置まではかなり遠いので、昼食時を除き常に立ち位置付近に待機した。


これまでの反省に基づいて十分に練習したので、周囲の雑音も気にせずに落ち着いて吹くことができたと思う。しかし結果は思わしくない。前半は31点、33点、31点で既に5本も外してしまい、この時点で予選通過は極めて難しくなった。吹き方が悪いとは思わなかったので、念のため3ラウンド目に外した2本の矢を新しい矢に交換した。そのせいか、後半は良く当たった。1本外しただけで結局合計では198点になった。予想した足きり点以上になったが、中間発表では上位者の点がとても良かったので、今日の「足きり点」は予想よりはずいぶん高いだろうと思った。


予選の結果は80歳以上の部、女性の部、次いで男性の部の順で発表された。上階の待機位置にいたので、友人が立ち位置付近に行っていた方が良いと忠告してくれたが、自分では自信はなかったし、準備したのに外れたら恥ずかしいからと言って動かなかった。いよいよ最後の男性の部の発表になり、「1位198点〜」とのアナウンス。同点者3名による決定戦となった。「本当かよ?」といった感じ。


先に発表になった人たちは既に集まり始めている。長い通路を駆け足で急ぐ。会場に置いておいた道具をとって定位についたが走ったため動悸が収まらない。「静止」は吹矢の生命。でもすぐに競技開始となった。1本目3点圏に外れた。深呼吸して「落ち着け」と言い聞かせる。まだ動悸が収まらない。2本目は5点圏、「もう駄目だ」との思いがよぎる。「当てなければ」と無我夢中で吹いてあとの3本は真中に当たった。吹き終ってホットすると、両隣りの人がまだ5本目に入ったところ。驚いた、早すぎた。当てたい一心で基本動作を疎かにしていたのだ。


決定戦は1ラウンドの得点と基本動作点できまる。結果は、点数は2位だったが基本動作が悪く逆転されて3位になってしまった。今年は前段の青柳杯で優勝したので何とか連続で優勝したいと念入りに準備した。それが実現する寸前までいったのに、細心の注意が足らなくてこんな結果になってしまった。悔いの残る試合だった。


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