人生の余り道  (吹矢を楽しむ)

六段昇段試験に合格


10月10日、東京銀座のスポーツ吹矢協会本部で行われた六段昇段試験を受けた。五段に合格した時点でこれ以上の昇段は必要ないと思っていたが、目の前に挑戦できる目標があるとつい放っておけなくなってしまう。『安住』できない性格なのだろう、日常生活の良いハリになるし刺激になるからと考え直して受けることにした。


六段の受験資格を得るためには、五段合格後1年以上過ぎて五段維持試験(1)を受け、合格して更に1年以上過ぎて五段維持試験(2)を受ける。2回(2年以上)の維持試験に合格すると、「スポーツ吹矢と私」というテーマの論文を提出することになり、これに合格して初めて実技試験を受ける資格ができる。タイミングを外してしまうと3年近くの時間がかかる、独特の制度だ。


六段の昇段試験は年2回春と秋に東京(2日間)と大阪(1日)で行われる。実技試験は6ラウンド(210点満点)を吹いて186点以上をとることが必要で、それに合格すれば次の面接を受けることになる。当日は14:00集合するよう示されたので若干早めに会場に行った。控室には私を含めて4人が待機しているので、4人が同時に審査を受けることらしい。名古屋など遠方から来た人や顔見知りの人もありリラックスした雰囲気で待機した。係の方に聞くと本日の受験者は20数名、昨日も行われており、また大阪会場でも1日行われるので合計60名前後が受験すると思われる。


14:15分開始が30分ぐらい遅れて会場に誘導された。予備室で必要な準備をして試験場に入る。この場所は公認指導員の受験の際に一度来たことがあり、照明も明るく吹きやすい所だ。10メートルの位置に立つ受験者4人に対して右前方に3人、左前方に1名審査員が位置して受験者を前と後ろから基本動作を審査する。


1ラウンドは「3分を目途」ということで競技会のように3分以内とは限定されていない。まず5本の試矢。ゆっくり動作したが少し気持ちが上ずった感じがして納得の吹き方ではなかった。引き続き試験が開始された。「いつも通り」と心に言い聞かせながら吹く。3本が真中に命中して31点、その後33点、31点となった。合格には平均で31点をとる必要があるのでかなりの苦戦。特に緊張で上がっている感じはしていなかったが、気分転換のため立ち位置から下がって水を口に含んでリラックスを試みる。これが功を奏したか、後段の3ラウンドは幸いによく当たって1本外しただけの103点、合計198点となった。その場で受験者4人に対して基本動作に関する講評があった。いくつかの指摘があったが、自分でもある程度自覚していることなので今後の練習に生かしていこうと思う。


一旦試験場を出て休憩の後、次の組の終了を待って午後の実技合格者が同時に面接を受けた。スポーツ吹矢では六段が最高段位になるので、面接では技量に関することのほかにスポーツ吹矢全般における貢献度などについての質問があると聞いていたが、時間が随分押していたためか、基本動作に関する質問の繰り返しですぐに終わった。その際本日の合格者はこれまで前例がないほどに多かったそうで、午前中は1名だったが、午後は私たちの組の4人中3人が、前後の組で各1人の合わせて今日1日で6人が合格したそうだ。


しかし今日の時点では「仮合格」で、最終的には来週の審議会を経て個人ごと合否の通知が電話でなされるという。そして本日13日(火)、担当審査員から合格の連絡を受けた。あとは認定料を振り込んで晴れて合格になる 。ちなみに現在の会員数は約4万5千人、その内の六段保有者は協会のホームページによれば40人となっている。


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