人生の余り道  (吹矢を楽しむ)

準備編

矢切り

矢の状態は命中率に決定的に影響するので、ゲージを使用して筒に適合するように慎重に矢を切り揃えなければならない。矢の材質はプラスチックフィルムでとても柔らかいため、ゲージを押す力の加減で矢の太さが変化するので、常に一定の力でゲージをセットする。 更に、何度も試し吹きして自分に適した切り具合を体得することが大切である。


矢の切り口をよく確認して斉一に切れていない場合には早めに刃を交換するか、状況によってはアタッチメントを調整する。また、プラスチックフィルムの接着が不十分な矢があるのでよく確認することが必要である。


矢の飛び方を斉一にするためには、矢の外径と筒の内径がしっかりと合っていることが極めて重要である。矢と筒の適合度は、最終的には矢を筒に入れた際の通り易さで確認する。このため、矢を入れた筒を上下に一定の振幅、一定の強さで振って矢が抜け出るまでの振る回数で仕分けすることができる。矢止めマウスピースを使用している場合は、それを外して行う。

矢切りに関するこだわり

いかに斉一に切ったつもりでも、切る時期が異なれば切り具合に微妙な誤差ができるので、切る時期が 異なる矢は同じグループでは使わない。


競技会では跳ね矢を考慮して7本以上の矢を準備するが、10本しか切らないと仮に4本が傷ついたらもうこの矢はセットとしては使いにくくなる。また、矢の仕分けをすると十分な数を確保できなくなる恐れもある。従って、同じ特性の矢をより長くセットとして使うためには、同時に20本以上の矢を切り揃えることが望ましい。

重ね矢対策

撥ね矢対策

ストッパーを奥に押込む


購入時に矢に入っているストッパーは、そのままでは跳ね矢の原因になるので、必ず押し込んでおく。特に命中率が向上して7点圏に多くの矢が当たるようになると重ね矢が増えるので、これは大切な作業である。強く吹く人の場合には、重ね矢が深く入りすぎて抜く時に矢を痛めるので、別のスポンジを適当な大きさに切って追加する必要がある。


写真Aは、矢の先端の金具と同じ太さのバーベキュー用の金串であり、右側の金串は先端部を削ってある。写真Bは先端を削った金串でストッパーを押し込めたもので、逆さにしても落ちなければ重ね矢になっても撥ね矢にならず、また深く入り過ぎることもない。

(石岡支部で教えてもらった方法)


矢の清掃

多数回使用した矢には吹く息の油分が汚れとして付着するので、定期的に濡れたガーゼで水拭きして、表面の汚れを落とす。

筒の準備

筒の内径は、規格上は約13ミリとなっているが筒によっては微妙に太さが異なっている。従って、複数の筒を使用する場合は、厳密には筒ごとに専用の矢を準備する。


長く使用していると筒内が汚れて粘着性が増し、矢の飛び方に影響するので、定期的に筒の清掃を行う。 1日の練習が終わったらクリーナーで水拭きする。更に週に1回から月に1回程度は洗剤をつけて拭く。クリーナーとしてガーゼを使っている場合、長期間使用するとガーゼの糸切れが筒内に残ることがあるので、定期的にガーゼを交換する。


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