人生の余り道  (吹矢を楽しむ)

5本の重ね矢

青柳杯が終わって初の支部練習、大きな試合の直後だったこともあってテンションが低い状態での練習であった。いつもの練習では何度もパーフェクトを出しているが、その日は、前半はゼロ、後半も終了に近づき今日はダメかなぁ、と思い始めたその時であった。


5本の重ね矢

10メートルの距離からでは的に刺さった矢の1本1本が明確に見えるわけではない。ほぼ一カ所に見えている場合でも重ね矢ではないことがある。


この時は、3本目でもほぼ一カ所、4本目も同じところに命中、それでもまた同じところに命中させなければ、といった気持ちも沸かずいつもどうりに5本目を吹いた。また同じところで5本の矢がほぼ一点に見える。パーフェクトであることは間違いないから、観ていた人も含めて的を確認すると、なんと5本の重ね矢であった。驚いた。これまで4本の重ね矢は何度かあったが、5本は初めてだった。


欲張らず、力まず吹いた。青柳杯の悔しさを癒すために、何らかの力がこうした幸運を与えてくれたのだろう。とても嬉しかった。なんとなく胸がスーッと晴れたような気がした。


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